忍者ブログ

secret crescent

闇もどき部屋へようこそ

[PR]

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

「素直になれなくて」23話の続き


拍手




 


ーー突然アスランが声を上げて笑いだした。カガリは見たことのないその姿に唖然とした。


笑い終えると怖いくらいスーと表情が無くなり、そして、カガリに言った。

「だったら最後に存分と楽しませてやるよ」

 アスランはカガリの両手を頭上で一纏めして自分のネクタイを外すと縛り上げた。


「‥‥やだっ、放せ!」

喚くカガリを無視してアスランは自分のシャツを脱ぎ捨てると、カガリのパンツとショーツを強引に脱がし、きつく閉じた両足の間に自分の躰を割り込ませた。そして、ズボンのファスナーを下げた。

「カガリはこの方がより感じるだろう」

そう言うと、アスランはカガリの腰が逃げないようにしっかり掴むと、まだ濡れてもない花びらに雄を押し当て、ググっと奥まで押し込んでいった。

 

「──いやあああっーーイタい・・・」

 

カガリの顔が苦痛に歪んだ。

アスランは掴んでいた腰から手を離すと、自分の身体を支えるように両手を床に、そして律動を始めた。はじめこそ滑りは悪かったが、それもほんの始めだけだった。繰り返される動きにカガリも熱い吐息を吐きだした。

アスランは自分勝手に上り詰めて達した。だがカガリも達したようだった。

「俺がイけば、嫌がっていても同じようにイけるんだな‥‥」

そういわれ、目を逸らすカガリの顔は真っ赤になった。

ーー屈辱しかない行為にイクつもりはなかった。しかし、アスランに快楽を叩きこまれた身体は素直に反応してしまった。

カガリは揶揄するアスランに負けずと言い返した。

「‥‥終わったんだろう。だったもう私に構うな!」

こんな状況でもズケズケと物を言うカガリにアスランは一瞬笑う顔を浮かべるも、直ぐに消え失せ、冷ややかな視線を向けた。

するといきなりカガリが着ている前開きのシャツを力任せに引き裂き、乳房を隠すブラジャーをたくし上げた。目の前に晒した乳房を鷲掴みすると、指と指の間にピンクの蕾を強く挟み、そして、乳房を潰すように揉む行為を繰り返し、カガリを甚振った。

 

「──いやっ‥‥イタっイっ・・・やぁっ‥‥」

 

人を嬲(なぶ)る行為にカガリは涙を浮かべた。

 

「だれが終わりと言った。まだまだ楽しみはこれかだろう」

 

アスランは乳房から手を離すと、縛ったネクタイを解いた。そして、カガリの手首を脇の横辺りまで下げれば、自らの手で押さえつけた。

顔を乳房に近づけ、舌先で蕾を甚振りながら口に含めば、直ぐに蕾は硬く尖った。それを楽しむかのように噛んだり強く吸ったり、舌先を器用に使い弄ぶ‥‥。

カガリはいいように胸を甚振られ痛く感じたが、それも徐々に快楽へと変わっていった。知らず口からは甘い吐息が漏れ始めた。

アスランはそれがわかると、カガリの肌を舌先で舐めながら鎖骨へと辿った。そして、そのまま肩へと舌先を這わせれば、いきなり強く噛んだ。

「ーーあああっ‥‥ううっ‥‥」

 

噛まれて痛みが全身に走った。だが痛さが痺れる感覚に変わるとそれさえも快楽に感じ出した。

アスランは歯型が付いた痕を舌先で優しく舐めると、指先でその痕をなぞった。

 

「結構強く噛んだから何時まで残るかな?」

アスランはどこか楽しそうな顔を見せると、カガリから離れ、ソファに腰掛けた。

 「──いい眺め」

カガリはその言葉に顔を赤くして、慌てて身体を起こした。

「ーー俺の前に跪いて舐めろ」

 

そう言われ、カガリは驚いた顔でアスランの顔を見れば、冷たい目で自分を見つめる目と合った。

カガリはアスランに促されるように雄に視線を向けた。顔が一瞬で真っ赤になった。

 

「何を今更赤くなる。散々俺のこれで楽しませてやっただろう」

 

カガリは羞恥心から何も言い返すことが出来なかった。

 

「ほら、早くやれよ」

 

アスランの威圧が許されない空気を醸し出した。だからカガリはやるしかなかった。ぎこちなく雄を手に取ると、舌先で舐めてから口に銜えた。

 

するとアスランが言った。

「処女(はじめて)だったが、銜えたことはあるんじゃないのか?」

 

カガリは銜えたまま首を横に振った。

 

「口では何とでも言えるよな」

 

カガリは自分を信じてくれないアスランの態度に悲しくなった。

 

苛立つアスランはカガリの頭を両手で挟んだ。

 

「歯を立てるなよ!」

そう強く言うと、苛立ちをぶつけるかのようにアスランは気持ちが良いように動かしはじめた。

 

カガリは息苦しさを耐えるためにソファを強く握った。

 

アスランは自分の快楽に達すれば、そのまま口の中へ吐精した。

 

カガリは喉の奥が焼ける熱さと青苦さで蒸せて吐き出した。そんなカガリにアスランは冷たい声で言った。

 

「吐かずに呑めよ」

 

涙目のカガリは蒸せりながら、無理だと首を振った。

 

「他の男は呑めて、俺のは呑めないと言うことか」と怒りを吐き捨てるかのように呟いた。

 

カガリは先刻から、アスランが怒りながら呟く意味が全然分からなかった。ただ黙って出て行こうとしたことは確かに自分が悪いと思うが、だからと言って、何でこんなに怒るのか、理解が出来なかった。

 

息苦しそうなカガリを労わるどころか、アスランは更に強要させた。

 

カガリの手を掴み、両手を床に付かせ、お尻を突き上げさせた。そして、アスランも床に座り込むとカガリの陰部を舐め快楽を煽った。

 

カガリはアスランの行為に心も躰も疲れてどうにかなりそうだった。

 

「──もう・・・ダメっ・・・許して──」

 

震える声でカガリはアスランに許しを求めるが、聞いてはもらえなかった。

 

「出て行くからには既に男とは連絡を取り合っているってことだよな。俺がいない間にその男と夜な夜な楽しんでいたってわけかーー」

 

また、身に覚えのない事ばかり並べて勝手に不機嫌になるアスランに、カガリは心が折れそうになる。

カガリは否定する気が失せた。今日のアスランは何を言っても信じてはくれないからだ。

 

何も答えないカガリに、肯定と受け取ったのか、アスランは苛立つ感情をぶつけるかのように、更に指も使いカガリを煽り高ぶらせ、甘い蜜を溢れ出させた。

 

「──やあ・・・・ああああ・・・・」

 

カガリは声を甲高く上げて快楽に昇り詰め達し、躰が床に崩れ落ちた。だがアスランは崩れ落ちた腰を持ち上げると硬さを取り戻した雄を背後から挿入した。

達したばかりの躰には辛い。背中を反って、またイッてしまった。

アスランはカガリを床の上で仰向けにして突き出せば、カガリがアスランに縋るように腕を絡めた。

ーー抱かれるのは今夜が最後になる。カガリはアスランに口では言えない想いを伝えるかのように腕を伸ばした。

アスランはカガリの仕草に何かを感じ取ったのか、動きを止めて聞いた。

「ーー好きな男のことでも想って抱かれることにしたってことか?」
「‥‥そうだ」

開き直りとも取れるカガリの態度に、無性に腹が立ちアスランは鬱憤を晴らすように激しく抱いた。

 

**

 

カガリが、ふと目を覚ませば、シーツを被せられ、ソファの上にいた。そこから見える時計に目を向ければ、まだ5時前だった。

‥‥アスランは?‥‥部屋?と思ったがいる気配を感じられなかった。ーーたぶん私が寝ている間に(会社?へ)出かけたのだろうな‥‥



そして起き上がろうと身体を動かせば、肩に痛みが走った。だが痛いのはそこだけではなく兎に角色々と躰中が痛かった。

 

パウダールームで鏡に映る自分を見れば何もない。いつもなら、躰中に紅い痕跡が散りばめられているのだが、今回はそれがなかった。あるのは、くっきりと付けられた歯型のみだ。カガリはその痕を愛おしそうに指でなぞった。そして、シャワーを浴びて身支度を整えた。

マンションを出る前に何か飲み物を口に入れたくて、キッチンへ向かい、冷蔵庫を開けた。するとそこにはケーキの箱が入っていた。カガリは震える手で、それを取り出した。

身体が崩れるように床に座り込んで、
ケーキの箱を両手で包むように抱きしめた。

 

カガリは溢れ出す涙を止めることが出来ず、泣きながらケーキを頬張った。

そのケーキは、ある日カガリがリビングで見ていた雑誌の中にあったケーキだった。偶々近くに居たアスランにそのケーキの写真を見せた。『これ美味しそうじゃないか、一度食べてみたいな‥‥』と何気に呟いただけだった。

 

カガリはケーキを食べ終えると、カウンターテーブルにアスランから渡されたカードを置き、そして、部屋に別れを告げて出ていった。

 

カガリはアスランを忘れるため、新たな一歩を踏み出そうと決心したのだった。



2023年5月23日 修正済


PR

カテゴリー

最新記事

カウンター